オレンチ

魚と寝る女のオレンチのレビュー・感想・評価

魚と寝る女(2000年製作の映画)
3.0
タイトル通り、随分と生臭さが臭ってくる映画だったな。
香るじゃなくて、臭う。

キム・ギドクの映画はどれも嫉妬や独占欲が渦巻いていて、それを発端にバイオレンスでドラマチックな展開に引き摺り込む。

嫉妬や独占欲によってバイオレンスを生み出した人物側はヴィランとして描かれるのが普通だが、キム・ギドク作品に至っては、バイオレンスに走った側の人の想いが成熟してしまう。

これがキム・ギドク監督作品の気持ち悪さの正体だと思う。

にしても、完全に釣った魚を模倣して、"魚と寝る女"を視覚的に作る感じは好き。