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アクロス・ザ・ユニバースのsmithmouseのレビュー・感想・評価

アクロス・ザ・ユニバース(2007年製作の映画)
3.6
ビートルズの楽曲は誰が何処でどんな心境で歌うかで全く印象が変わって来るが、そのどれもが変わらぬ魅力を持つのが凄いところ。

リバプールに住むジュードという名の主人公のルーシー、マックス等ビートルズの曲にゆかりのある名前の人間達とのドラマに全てがイケててイカれてたswinging60'sの空気をミックス。

ゴスペル色を加味された”let it be”、ダイナミックかつマッシブに仕立て直された”I Want you”、U2ボノが歌うネガポジ逆転ヒッピー丸出しな”I Am the Walrus”、暗い世相を反映した何処か不気味な ”strawberry fields forever”などアメリカの歴史がダイナミックに動いていた時代のトピックを強烈なインパクトの映像と楽曲で肉付けしている。
ミュージカル映画は歌と歌との間の幕間のストーリーの存在感が弱く、全体として纏まりを感じとれ無いところもあるが、この映画は一つ一つの楽曲の魅力がシッカリしている為、全体としてかなり魅力に仕上がっていると思う。
ルーシーの歌がないやんて思った自分が恥ずかしい。

多くの人に歌われている優れた歌が持つ、目に見えないがハッキリ感じ取れる力を味わえる映画。
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