「アメリ」や「デリカテッセン」のジャンピエール・ジュネが送る名作SFファンタジー!
フランス産のSFファンタジーってそれこそベッソンの「フィフスエレメント」だったり、ゴンドリーの「ムードインディゴ」だったりととにかく独創的センスが抜群で、
ハリウッドには無いまったく新しい幻想世界を見せてくれるんですよね。
さすがは世界初のSF映画「月世界旅行」を産み出したお国です。
19世紀末~20世紀初頭のヨーロッパを彷彿とさせるクラシックかつスチームパンクな雰囲気も大変素晴らしく、
セット、美術、小道具のレトロな作り込みはもう百点満点!そして衣装は「フィフスエレメント」と同じくゴルチエが担当!
涙のピタゴラスイッチやら、ノミの帰還やら、どんな小さな描写でも遊び心には余念がありません。さすがジュネ。
そしてジュネ作品には欠かすことのできないドミニク・ピノンも一人七役をこなし、圧倒的存在感を残します。
少女エミットとロン・パールマン演じるワンの年の差コンビは「レオン」のような純粋な愛を提示し、エミットが鏡でイヤリングをあてがうシーンなんて見え隠れする恋心に物凄く微笑ましくなる。
時々無性に観たくなるジュネの代表作です。