PANDADA

CAROLのPANDADAのレビュー・感想・評価

CAROL(1990年製作の映画)
1.0
イギリス、チェロ奏者を父に持つ17歳の娘キャロル・ミューはお気に入りのバンド、ガボール・スクリーンの新曲を聞いた時から何か違和感を感じていた。そして、ビッグベンの鐘の音や父のチェロの音など世界中から様々な音が奪われていく中、キャロルは魔王ジャイガンティカを倒すために異世界ラ・パス・ル・パスに召喚される、、、的なお話。

TM NETWORKの6枚目のアルバム「CAROL ~A DAY IN A GIRL’S LIFE 1991~」は上記の話を元にしたコンセプト・アルバムで、個人的にはTM NETWORKの最高の1枚だと思うのですが、それのアニメ化作品。
CD発売と同時にミュージカル風なコンサートツアーを組んで、メンバーの木根尚登がストーリーを小説にしてと、メディアミックス作品の先駆けですが、このアニメ作品だけはイマイチ。。

なんか、主人公キャロルの性格設定を少し変えてしまったので、初めの内はわがままな嫌なヤツにしか見えなくて、尺も短いので、そのイメージを払拭しきれないままラストまで。ラスト前のフラッシュとのあのシーンも蛇足。小説版の方がスッキリしてます。

ボーカルの宇都宮隆が自身をモデルにしたフラッシュ役で声優出演してて、頑張っているとは思いますが、やはり演技のクオリティは低め。アルバム「EXPO」の「Crazy For You」でも声だけの演技してますが、そっちは上手いのに残念。

ツアーでは松本孝弘(後のB’zの)がケプリのキャラを演じていたのもあってか、ケプリは小説版とはだいぶ違う設定になってます。

ストーリーもメチャクチャ駆け足で、2時間あれば、もっと丁寧に話を作れたとは思いますが、60分だとこれが限界なのかな。
でも、アルバム(62分)よりも短いのは流石にいただけないかな。

TMの大ファンで、ツアーの映像も観て、小説も読んで、って人なら楽しめるかもですが、それ以外の方にはお勧めするのは難しいです。

でも、アルバムの方は本当に素晴らしいので、そちらはぜひ聴いてくださいませ。
PANDADA

PANDADA