PANDADA

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島のPANDADAのレビュー・感想・評価

2.0
ジャブローを防衛したホワイトベース隊はオデッサ攻略作戦に参加するため、ベルファストを目指していた。しかし、近頃カナリア諸島で連邦軍部隊の消息が絶たれる事件が頻発しており、そこの調査を命じられるが、、、的なお話。

「機動戦士ガンダム」の第15話「ククルス・ドアンの島をORIGINとして再現したお話。

ベースはファーストではなく漫画版のTHE ORIGINなので、TVとは色々違ってて、WBはサイド7→ルナツー→北米→南米ジャブロー→ベルファスト→オデッサの進路ですし、それぞれの階級も違います。
先にジャブローに行っているんで、この段階でスレッガー中尉がいたりもします。

で、キャラ造形も完璧に安彦色なので、ファースト好きからするとかなり違和感あります。

でも、ここまでに至る軌跡を簡潔にフラッシュバック風に見せていたり、分かりやすいキャラ関係を描写していたり、と初めてファーストガンダム系を観る人にも優しくはできています。

まあ、元が漫画版のTHE ORIGINなので、どの映像作品とも繋がらない、スタンドアローン作ですけどね(笑)。

あ、映像版のORIGINとは繋がらなくはないけど、間がすっぽぬけてます。

そして、ちょっと脚本が弱いですよね。
富野監督ノータッチな分、セリフ回しがものすごく脆いし、ガンダムっぽくない。

それに、ドアンが隊を抜けて子供達と暮らすようになった経緯とかほとんど語られていないですよね。
ドアンの懺悔というか、後悔のようなシーンは欲しかったなぁと思います。

映像は綺麗だし、戦闘はリアルで華麗、BGMもファーストガンダムのモノを選んだりと、評価できる点ももちろんあるんですが、やはり辛口評価になっちゃいます。

これをファーストガンダムの入り口にしても、その先はどこにも繋がらないし、往年のファーストのファンが観たら、まるっきり違う設定や画風に違和感だし。
たまに感じるノスタルジー以外に褒められる所があんまりない残念作だと、ガンダム好きの私は思います。
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