PANDADA

月尾島[ウォルミド]のPANDADAのレビュー・感想・評価

月尾島[ウォルミド](1982年製作の映画)
2.0
朝鮮戦争初期の1950年9月。朝鮮人民軍の南進は止まらず、最前線は洛東江にまで達していた。戦線は伸び切っており、仁川港に位置する月尾島にも海岸砲兵一個中隊しか配備されていなかったが、9.13マッカーサー元帥が仁川上陸作戦(クロマイト作戦)を発動、最前線の人民軍の背後と補給に甚大な危機が訪れる。海岸砲兵の中隊長リ・テウンに下った指令は、5万人の米軍に対して、四門の重砲と一個中隊だけで島を三日間死守すること、であった、、、的なお話。

北朝鮮の作品なので、プロパガンダの過ぎる作品だとは思います。個人的にはあまりプロパガンダの過ぎる作品は心にジンマシンが出来てしまうのですが、戦闘シーンの迫力とBGMは素晴らしいですね。
艦船とか重砲とかの作りがリアルで良いですね。よく作り込まれてると思います。

中隊長、炊事兵、党員でもある古参兵、機雷手、少女の通信兵、最年少の連絡兵など、それぞれに特徴のあるキャラ作りがしっかりしてあるのも良いですね。
プロパガンダ色バリバリの作品ではありますが、それでも鑑賞できたのはこういう細かいキャラ設定がかなりしっかりしているからなのかな。

まあ、それでも、「補給もなしに死守を強いる」司令部は無能の極みだと思いますし、「祖国のためなら玉砕万歳」とかを観ると、なんともやるせない悲しい気持ちになります。

「オペレーション・クロマイト」というこの仁川上陸作戦を韓国側から描いた映画作品もあるので、今度はそっちも観てみようかな。
PANDADA

PANDADA