はる

日の名残りのはるのネタバレレビュー・内容・結末

日の名残り(1993年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

小説を読んだ時、描写がとてもきれいで、食器を並べる音が聞こえてくるようでした。
映画も使われる音楽も小説と同じできれいに静かに流れていました。
『わたしを離さないで』も同じ雰囲気でしたね。



アンソニー・ホプキンス演じるスティーブンスはイギリス貴族に仕える一流の執事。

主がイギリス人からアメリカ人に変わるって大きい変化だったのかな?
ミス・ケントンは元の職に戻りたいという手紙を出し、スティーブンスは新しい主にいい人材がいると提案する。

大きな変化を利用して、あきらめていたロマンスをもう一度、っていう二人の心情が見えてしまいました。

品格を重んじる執事という立場がのしかかり、スティーブンスにロマンスは戻りませんでした。
「人は皆人生に悔いがあります」って言うセリフがタイトルに繋がるんだろうな。
お屋敷に戻る姿は主が変わった武士のようにも見えました。
日本人、特に昔の日本人にも通じるところがある気がする。
日本にルーツを持つカズオ・イシグロ原作っていうのは深読みしすぎかな?


今回は、ヒュー・グラント出演作の見直しレビューなので、そっちの感想も。

カーディナル(ヒュー・グラント)が結婚することになったので、スティーブンスは彼に生命の驚異(夫婦の夜の営み)を教えようとします。
ここが唯一笑えるところ。今回のヒューは真面目な若き英国紳士なのに、「いや、これ立場が逆でしょ」ってツッコミたくなりました。
プレイボーイのイメージが定着しすぎ。

多分、これで過去鑑賞済みのヒュー・グラント出演作は全部レビューをあげたはず🍁
はる

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