ヨウ

ブラザーフッドのヨウのレビュー・感想・評価

ブラザーフッド(2004年製作の映画)
3.8
南北分断の悲劇を描いた朝鮮戦争が舞台です。鑑賞後、心に刺さったのは戦争という過酷な状況が及ぼす「人の変容」でした。
あれだけ心優しかった靴屋のジンテが、弟や婚約者への想いから、鬼と化していく様は圧巻で、愛する者を守れなかったが為に、狂気に走る様は胸が締め付けられました。
政策的な立場の違いから、戦い傷つけ合う同民族の悲劇。そしてその争いが民衆の人々にどれだけの犠牲を強いたのか…
劇中のセリフでもある「同胞が殺しあうほど、思想ってのは大事なのか?」が今も胸に響きます。
この半島が抱えてきた苦痛や悲劇の歴史は、いつか癒える時が来るのでしょうか。
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