親を持たない一組の美しい姉弟の“春”。
絵画のように見える不思議な写真を撮ってコラージュする、というアート作品を作り始めた2人。
モデルになりそうな美男美女を街で捕まえては額縁に収めて、モナリザ風やナポレオン風の一枚を撮る。
その中で、仲の良過ぎる姉弟の関係が少しずつ変わっていく...というお話。
年代的、色調的にはH.ハートリーとカブるものがあって、人物を可愛らしく捉える“目線の角度”みたいなものもどこか似ている。
はたまた俳優陣は、X.ドラン作品に今すぐ出てきそうな色香もする。しかし製作費は割とかかっていそうなのでW.アンダーソン系統の“完璧さ”も感じる。が、派手さはないので“アク”は残らない。
監督はトリュフォー作品などに出演してきたヌーヴェルヴァーグ出身の女優さんだそうですね。
オシャレ度、ストーリー性、アート具合、エロ率、(美)男女比、メンヘラ加減、終わり方、、、など、全てがどこかに傾倒することのない、バランス感覚がとてもいい監督さんだと思いました。