らっとちゃん

男はつらいよのらっとちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

男はつらいよ(1969年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

平成生まれど田舎育ちだから全然懐かしいとかはないんだけど、生活の空気感がたまんない。
ちゃきちゃきの江戸言葉?の子気味良さとちょっと足をつっかけるような情けない系小ボケの可愛らしさ。
なにより寅さんが亡くなった父に似ていて、もうずっとハラハラしつつうんざりしつつ、憎めなくて愛らしかった。
ひろしさんの実直な告白からの駅のシーンも素敵だったし、結婚式で寅さんがさくらに「おめでとう」を言ってテーブルクロスで涙を拭くシーンは泣いちゃった。次のシーンでは「あんな跳ねっ返り」だもんな〜!舎弟を怒って追い返した後に残した蕎麦を泣きながら啜るんだもんな〜!あんなかっこつけて追い返したのに全然一緒にやってるしな〜!かわいい人だな〜。
日常の物語だけど、面白おかしくて、山場があって、音楽も素晴らしい、魅せるところは魅せる。昔の日常ドラマだよな〜と思って寝る前になんとなくかけたけど、退屈なところなく最後まで観てしまった。面白かったー!



(映画の感想っていうか思い出話)
夜中に帰ってきた父が観てた気がして、ずっと観たかった寅さん。
気がするだけで、めっちゃ父が寅さんに似てるからそんな印象があるのかも。
家ってものに寄りつかない自由な暮らししか出来ない人で、口が悪くて飲んだくれで酔っ払うと周りが頭抱えちゃうようなめんどくさいわがままな人で、でも愛情深くて涙もろくて、なんかみんなに好かれてて、いつでも雪駄履いてて😂 顔も寅さん系だったけど、不思議と周りの女の人は綺麗な人ばっかり。
かえって似過ぎてて、父の記憶とぐちゃぐちゃになりそうでシリーズ観るの躊躇っちゃう。こんなに明るい人じゃなかったけど、本当に観てたとしたら寅さんみたいな人に憧れてたのかな?