ピッツア橋本

欲望という名の電車のピッツア橋本のレビュー・感想・評価

欲望という名の電車(1951年製作の映画)
4.1
"本編は列車から降りた後のストーリーです"

欲望という名の列車に乗ってとある街の妹夫婦の家に居候にやってきた姉。
国語教師というのもあってかとにかく喋る姉ヴィヴィアンリー、それにイラつく義理の弟マーロンブランド、2人の板挟みに合う妊娠数ヶ月の妹が織り成す奇妙なメロ家族ドラマ。

とにかく、この姉がぺちゃくちゃ講釈を垂れてうるさい。暖かく見るとウザ可愛いんだけど、アウトローで意地悪役のマーロンブランドにも同情しちゃうくらい鬱陶しい。
ギャンブル好きで気性の荒いマーロンがトラブルメイカーかと思いきや、姉の秘密がどんどん明かされていくあたりで風向きが変わってくる。

この前半戦の姉のウザさが後半ちゃんと活かされていく様は面白い。

同時期公開の『波止場』でも思ったけど、この時期のマーロンブランドのセクシーさ、ハードボイルド感が白黒でも輝きを持って伝わってくる。まさに反逆のカリスマ。声はゴッドファーザーの時と変わらないなあ。

最終的になんとも不憫な物語だなあと思いました。
ピッツア橋本

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