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上意討ち 拝領妻始末のotomのレビュー・感想・評価

上意討ち 拝領妻始末(1967年製作の映画)
5.0
現代とはレベルの異なる理不尽に次ぐ理不尽に、恐れ多き事ながらと押して駄目なら引いて引いて引く三船敏郎。グツグツと沸騰して行く反駁のソレと、この世の理不尽に対するマジピュアな動機とで火傷しそうなくらいにアツイ。窮地にしてオレ今生きているな!って云う下りの感情ごた混ぜの、太鼓から静寂ってシーンがまた実に良い。拝領妻司葉子と加藤剛の真っ直ぐな情と、おいちゃん殿松村達雄以下の神山繁やら非情の者達の対比もとても上手くできてる。で、刃→フォーカスのOPから繋がる仲代達也との決闘からのラストの緊迫感。そして生乳晒す市原悦子。『切腹』に比べるとやや間伸びしてる印象も否めないけれども、武満劇伴も効いてるし普通に満点映画。
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