slow

愛人 ラマン/恋人・ラマンのslowのレビュー・感想・評価

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ないものねだり、のフリをしていただけ。よりリアリティを持たせなくては、わたしはこのフリに醒めてしまうだろう。だから、何度も何度も、言い聞かせる。この口で、この身体で、わたし自身を説き伏せようと。
鑑賞後、原作マルグリット・デュラスと知って、なるほどとなった。だったらありだ。彼女の自伝シリーズは『あなたはまだ帰ってこない』以来だけれど、繋ぎ合わせていくとその人生は波瀾万丈…と言ってしまって差し支えないだろうか。真夏の夢のように交わる2人。しかし、女の涙も男の血も、簡単に裏切ることのできるものではなかったのだろう。答えはあった。でも、答え合せはしない。それが幸せなことかどうか。今はまだ、わからない。
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