イホウジン

PASSIONのイホウジンのレビュー・感想・評価

PASSION(2008年製作の映画)
4.1
終盤の2つの長回しがとにかく圧巻。

登場人物の現れ方,深層心理の探られ方が非常に丁寧に作られており、映画の中心となる人物は割と多いにも関わらず、それぞれの感情がはっきりと分かる。
「愛の在り方」をテーマとしている点では、同監督の10年後の「寝ても覚めても」に共通している部分も多い。その一方で友情もテーマの一つとして語られる点においては2作の違いが明確である。
あらすじだけ読むと主題は「浮気」であるように思われるが、もはやその概念を越えたものが映画内では語られており、どうしてこの映画が世に広まらないのかと疑問に思ってしまう程のクォリティである。

心を開くために使ったものが単純だったり、所々の荒削りさが見られるのが惜しい。
イホウジン

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