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10ミニッツ・オールダー イデアの森のKSatのレビュー・感想・評価

4.2
再見。1本目よりこっちの方が好きかも。「時間」をテーマにしたオムニバス その2。

ベルトルッチ 「水の寓話」
★★★★★
とにかく水のイメージに惹かれる。「一炊の夢」みたいな噺なのか、はたまた本当に時は過ぎ去ったのか、、、。総ては、神なる牛のみぞ知る。「ドリーマーズ」より好き。

フィギス 「時代×4」
★★★★★
泣く。「タイムコード」と同じ、4分割画面でワンシーンワンカットというあざとい手法だけど、コレは巧い。戦争を観念的に扱った力作。映画というよりもはやビデオアートだが、二回三回と観たくなるし、何より観てて楽しい。

メンツェル 「老優の一瞬」
★★★
やめてあげてー

サボー 「10分後」
★★
なぜ1カットでちゃんと撮らないのか?家具のゴデゴテデカい感じとかいかにもハンガリーだけど、サボーって人はちょっと優等生すぎやしないかね?他の映画観たことないけど。

ドニ 「ジャン=リュック・ナンシーとの対話」

移民の女性と移民を侵入者と捉える哲学者の列車内での対話。「ハイ・ライフ」の冒頭にも似たような場面があったけど、つまらない。好き嫌いとか面白いつまらないというより、この場にふさわしくない。アレックス・デスカスの無駄遣い。

シュレンドルフ 「啓示されし者」
★★
聖アウグスティヌスの来世が蚊だったっていうね。撮影はトリッキーだけど、ちょっとすべってる。「ブリキの太鼓」の監督らしい、といえばそうなのかもしれないが、面白くはない。

ラドフォード 「星に魅せられて」
★★★★
まだ若いダニエル・クレイグが主演のSF。どうしても爆笑してしまうけど、切ない映画だ。昔観た時は好きじゃなかったが、今観ると面白い。一番時間というテーマに向き合えてる。

ゴダール 「時間の暗闇の中で」
★★★★
思えば00年代以降のゴダールは、最後の最後までこんなものばかり撮ってたなあ。アルヴォ・ペルトの「鏡の中の鏡」の使い方がセコいけど、普通に良い。
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