いきなり始まるグルジアワインの伝統的な醸造過程。
それが終わるとワイン醸造工場に勤める鑑定士の青年の物語が始まる。
これも面白かったです。
最初に映し出された古くからの醸造過程がどう工業化されているのか一回では分かりにくかったのですが、丁寧にみればつながっているだろうと思えるちゃんとした作りの映画。
計画経済とワインの品質保持をどうするかというお話なのだけれど、主人公の青年の言うような工程を経て出荷しても、少し時間がかかるだけで出荷量は達成できるような気がしたのだが、違うのだろうか。
多分そんな些細な時間や手間も面倒くさいと思うくらい形式的な手続きが優先されてしまう社会なのだろうが、こういう社会で「仕事が出来る人」ってどういうタイプの人なのだろう?
ニコの友人のそつなく出世を目指す鑑定士が酒を飲まないというのが象徴的だ。
この青年に幸あれ、と思った。