Benito

ギャング対ギャングのBenitoのレビュー・感想・評価

ギャング対ギャング(1962年製作の映画)
3.7
【 ギャング鶴田 VS ギャング丹波 】

冒頭からジャズトランペットが流れ、不穏な空気でドラマが始まり、後半の復讐劇へ結構なスピード感で押していく1962年のモノクロの映画。

当時、スター鶴田浩二は38歳、三田佳子は21歳、梅宮辰夫が24歳、そして丹波哲郎は40歳。なかなか役者も演出も貴重な東映フィルムノワール。フランスでは1963年にアラン・ドロンが「地下鉄のメロディー」に出てる頃。脚本・監督の石井輝男はそのアンリ・ヴェルヌイユ風ではないが、アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの「恐怖の報酬」でニトロを積んだトラックをガスボンベに変えてアクションを展開させていた。ただしトラック追跡と銃撃戦の編集はもっと丁寧に見せて欲しかった、、ラストがあんなに美しいのだから。

そして劇伴の菊池俊輔(1931-2021)。
あまりにも偉大な存在。この映画は彼の初期の頃の作品。

作曲した主なテレビ作品は数知れず。「ドラえもん」「仮面ライダー」シリーズ、「タイガーマスク」「Dr.スランプ」「オバケのQ太郎」「ドラゴンボールZ」「アイアンキング」「がんばれロボコン」「ゲッターロボ!」「ドカベン」「Gメン'75のテーマ」「暴れん坊将軍」「赤い疑惑」「スクール☆ウォーズ」「スチュワーデス物語」。更には映画では「昭和残侠伝」シリーズ、「女必殺拳」シリーズ、「女囚さそり」シリーズなど。そして「女囚さそり」で主演 梶芽衣子が歌う主題歌"怨み節" も作曲。何でもできちゃう劇伴の神様。
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