Benito

アメリカが最も恐れた男 "プーチン"のBenitoのレビュー・感想・評価

3.0
【 いじめられっ子が残酷な独裁者になるまで 】

2018年のドキュメンタリー作品。

反プーチン派の米国による製作とはいえ、これまでのプーチン政権の行動から判断するにかなり真実に近いと思わせる内容。

いじめられっ子だったプーチンがKGBのスパイの職に就き、サンクトペテルブルクの副市長となり、エリツィン大統領にFSB長官に任命され、最後には大統領に推され、謙虚な青年だったはずの男は政権を引き継ぎ、いつのまにか今日ある残酷な独裁者と呼ばれるにようになった事が判る。

恐ろしいプーチンの数々の暴挙。
不都合な真実は闇に葬られ、不都合な人間は暗殺される。こんな風にしたのはプーチン自身のコンプレックス、職場環境、そしてダメ推しは自らの汚職を隠蔽したかったエリツィン元大統領に後継として指名されたことなんだと。

2018年に製作されたドキュメンタリーだから、まだプーチン政権を批判していたナワリヌイ氏が2020年8月に旅客機内で毒殺されかける前のこと。そして2024年2月に収監中のナリヌワイ氏が亡くなる前のこと。皮肉にも、このドキュメンタリーの終盤にはナリヌワイ氏が反プーチン派として映され、'きっと何か起きる' と予言するコメントが流れる、、

そして起きてしまった…
ロシアは誰がいつ政権を引き継ぐのか…
Benito

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