この監督の映像に漂う空気感がとても好き。
別れた恋人に貸したお金を取り立てに逢いに行く。でも彼もお金がないので、彼がお金を借りに行くのに同行することに。ちょっと変わったロードムービー。
彼が尋ねる女性たちは様々な境遇で、シーンが変わるたびに、その場の空気感が変化するのが伝わってくる。まるで自分もその場にいるかのように。
ビョンウンの軽薄な感じに初めは不信感しかないのだけど、でも途中からすごく魅力的に見えてくる不思議。
ヒスがシングルマザーからお金を受け取れなかったように、受け取るということも思った以上に難しいもの。
でも受け取ることは、相手が与えることができるということを認めること。
ビョンウンが何人もの女性から、あの人はとてもいい人だとか魅力的だとか言われながらお金を借りることができるのは、彼が受け取ることにも与えることにも、すごくオープンだからなのかな。
この監督の何気ないシーン、ただ道を歩いてる時でさえ、そこに絵になる美しさを意識できる感じがとても好き。
チョンドヨン、メイクですごく感じがかわる。横顔の形がとても可愛いくてすき。
