ナツミオ

ミッドナイト・イン・パリのナツミオのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)
4.2
NHK-BSPプレミアムシネマ録画鑑賞

ウディ・アレン監督の脚本が冴えるロマンティック・コメディの秀作。面白かった〜‼️

アカデミー賞脚本賞受賞
ゴールデングローブ賞脚本賞受賞

2011年スペイン・米合作
監督・脚本 ウディ・アレン
出演 オーウェン・ウィルソン レイチェル・マクアダムス マイケル・シーン キャシー・ベイツ レア・セドゥ マリオン・コティヤール エイドリアン・ブロディ カルラ・ブルーニ

2010年パリ
ハリウッドの売れっ子脚本家ギル・ペンダー(ウィルソン)は婚約者イネス(マクアダムス)とその両親ジョン、ヘレンと共にジョンの出張に引っ掛けて旅行に来ていた。
ギルは、小説家を目指して初作品を執筆中だがイネスは安定した収入のある脚本家に専念して欲しいと何かにつけ衝突する2人。
パリで偶然イネスの友人ポール夫妻と出会うが蘊蓄をひけらかすポールを毛嫌いするギル。
その晩、酔っ払ったギルは皆と別れ1人でホテルへ戻る途中、道に迷ってしまう。
通りの階段に座り込んだギル、0時になった瞬間、目の前の道路に止まるプジョーのクラシックカー。
呼ばれる声に誘われ車に乗り込むジル。中には1920年代風ルネサンス期の衣装に身を包んだ男女2人と
着いた先ではパーティが開かれ、
その中に、コール・ポーター、F・スコット・フィッツジェラルド夫妻がいて主催者ジャン・コクトー。当時の著名人のパーティで、ジルが黄金時代として敬愛する1920年代のパリにいることに気づく・・・

ジルが夜な夜な0時に1920年代にタイムトリップして、様々な著名人(作家、評論家、画家、その妻、恋人達)に出会い、敬愛する作家達から生の会話を交わし、自分の小説の批評を受け薫陶を受ける。

またピカソの恋人であったアドリアナ(コティヤール)に惹かれロマンスが芽生える。

ジルが語る、
「1920年代の昔は良かった」
1920年代の著名人達は語る、
「1890年代のベル・エポック期の時代は良かった」

またジルとアドリアナがベル・エポック期にトリップし、アドリアナが憧れたこの時代に残る時に、ジルが悟る、
「今の時代に生きる人は誰でも不満が有り、昔は良かったと栄光期を懐かしむ」

1920年代パリに1人戻ったジルが、スタイン(ベイツ)から作品の批評を受け絶賛される。そこでヘミングウェイも批評した「作品内の主人公が婚約者の浮気を見抜かないのはおかしい」と聞き、イネスとポールの関係を疑い現在に戻る場面は、シュール!

あっさりと浮気を認めたイネスとは婚約解消し、パリに住むことを決意し部屋を出てパリを彷徨う。

終盤に骨董品店で以前出会ったガブリエル(セドゥ)と偶然に出会い、雨が降り出した中、2人が歩き出す後ろ姿に新しい恋を予感させるエンディングに痺れた‼️

若い頃はアレン作品は理屈っぽいと避けていたが、また昔の作品も見返そうと思う。
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