Masato

おおかみこどもの雨と雪のMasatoのレビュー・感想・評価

おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)
4.3
海外では細田守作品の中で一番評価高い作品。

本来は逆だけど、6僕のファンタジーアニメ版です。

大学で狼男と一人の女性が出会い、結婚し、雨と雪という子供を産む。ある出来事により狼男がいなくなってしまう。
おおかみこどもと母の13年間を描く。

6僕好きだった自分は最後まで身にしみる作品でした。

細田守監督から見た理想の女性(?)だなと思いました。
母親としての苦悩、子どもの狼と人間の二つを持つことによる葛藤。
13年間の人生を大雑把に117分に纏めた作品。

母は強いなと思いました。自分の母は結構ハチャメチャだった僕をどう育ててくれたのか。こうして鬱やグロ好きのゲテモノマニアになってしまいましたが、これも母と父の恩恵なのでしょう。
僕は、映画好きだった父により映画に出会い、キックアスに出会い本当の映画の世界に出会ったのは紛れもなく父のおかげだ。

それと、雨と雪の苦悩。
狼と人間の二面性を持つ二人が、コミュニティの中で隠さないといけないがために苦悩する様が、様々なコンプレックスにより隠れ、コミュニティの中で次第に弱さへと逃避していった自分と重なって共感できた。

狼という設定で、13年間の人生は22歳くらいまでに凝縮された感じになってます。それ故、自分がこれから人生をどう選んで行くんだろう。もっと幅広く選択しなきゃなって思いました。

自分と投影して観ると、すごく感慨深い映画でした。

田舎の綺麗な風景。雨のしたたる音や緑がとても綺麗。都会になれた現代人への原点回帰のようなメッセージとしても受け取れます。
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