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反撥のmajiziのレビュー・感想・評価

反撥(1964年製作の映画)
4.0
精神をどんどん病んでいくカトリーヌ・ドヌーブ。
初期のポランスキー作品。

シンプルな音とモノクロの影と光。
始終カトリーヌ演じるキャロルは虚ろ。
彼女が一人で半ば呆然と自分と対峙している姿って、誰しもどこか自分自身にも重なるんではないだろうか。

後に色々な作品へ影響を与えたというだけあって、無駄がなく、人は簡単に精神的に追い込まれてしまうことがあるし、こんな風になってしまったらどうしよう、みたいな感覚が怖かった。

壁の亀裂、悪夢、手!などの描写や、うさぎの料理やじゃがいも、角砂糖など小物の使い方が見事。
右目のアップで始まり、終わる。
カトリーヌ・ドヌーブの演技が素晴らしかった。
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