拓風

K-20 (TWENTY) 怪人二十面相・伝の拓風のレビュー・感想・評価

2.3
舞台は第二次世界大戦の起きなかった世界の帝都・東京。世間を騒がす怪盗「怪人二十面相」に間違われた主人公が、明智小五郎や小林少年たちと協力して、二十面相の狙いを阻止しようとする、そんなお話。

まず、舞台背景は面白い。
第二次世界大戦を回避した世界。
なのでやや一般にイメージされる明治・大正の世界観を持ちながらそれよりも進んだ近代性も見せる。

アクションシーンが見せ場かと思うのだけど、「ヤマカシ」を発端とした「道なき道を、建築物を乗り越えて進んでいく」とパルクールもの。
けれど、アクションシーン中に顔が見えないものも多く、たぶんスタントがやってるだろうから、それほど興奮もなく。
そこまでは求められないのはわかっているものの、登場人物が自ら飛んで跳ねる「アルティメット」という作品がかなりの衝撃だったので、どうしても比べてしまった。

で、怪人二十面相に明智小五郎。
有名すぎる登場人物だけども、違う世界でのお話だろうか、我々の知っている彼らとは違う。

なので、世界観と登場人物を拝借した、別作品と見るのがいいかと。

あのラストも、そう考えないと原作を知っている人は納得いかないだろうなあ。
拓風

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