東朴幕院

グラン・プリの東朴幕院のレビュー・感想・評価

グラン・プリ(1966年製作の映画)
4.0
久しぶりに鑑賞。やはり、この作品はテアトル東京のシネラマで見るべきものだね。最後のイタリア戦でのバンクを走るレーサー目線のショットには痺れるよね。
一方でドラマパートは、イヴ・モンタンを中心に据えた大人なストーリーが中心だ。『007/サンダーボール作戦』でスペクターNo2ラルゴを演じたアドルフォ・チェリが引退を進めるシーンから本当に盛り上がったなぁ。また、怪我を負いながら復活したストッダードの意地を見せた所など見応え十分だ。しかし、ジェームズ・ガーナーのキャラが深掘りされていない所が残念だったかな。ラストのイタリア戦の直前にレーサーたちのブレスレットに刻印されている血液型を描写する所がとても嫌な予感をもたらすナイスな演出だったな。
また、本作は本来はスティーヴ・マックイーン主演で企画されていたが、それを時々夢想するけれども、どうもアロンの役は食い合わせが悪い様な印象だ。
脇には、三船敏郎にエヴァ・マリー・セイントとこれも豪華だ。
ジョン・フランケンハイマーの無骨な演出も成功した作品と言えるだろうね。
最後のデッドヒートは、『フォードvs.フェラーリ』でインスパイアされて、まんまだったので苦笑いしてしまったよ。
東朴幕院

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