ユミコ

津軽じょんがら節のユミコのレビュー・感想・評価

津軽じょんがら節(1973年製作の映画)
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このジャケットの絵、良い。
民謡・津軽じょんがら節、良い。
ストーリー、ほぼ良い。
撮影地 青森、良い。
登場人物のキャラ、良い。(特に盲目の娘さんが)
キャスト陣、良い。

全て完ペキに思えるのですが、ちょっと何かが足りない印象が……。
何というか…… もっとこう、妖気というか? 奇ッ怪さがあってもよかったのではないでしょうか。
この絵とか民謡とかみ〜んな素敵なのですが……。
キャラ設定や展開に結構エグいものがあったけれど そのエグさが空回りしてました。
こんなに素晴らしいご用意だったのに、撮り方がまるで古いだけのTVドラマにしか見えませんでした。
例えば寺山修司さんのような作風を取り入れるとか、いっそ大胆におどろおどろしさを演出したほうが より良いものに仕上がったんじゃないかと。寺山さんは青森お生まれお育ちだというのに、はるかに「青森」を客観視できてらした気が。
主演の江波杏子さんなんかも、せっかく強烈なビジュアルだったのにキャラが薄くて味気なかったし……。
津軽三味線が聞こえてきても、取って付けたようで浮きまくってる印象でした。だったらこの際、青森ご出身てコトで三上寛さんの唄で…… う〜ん やっぱりそれも合わない。
残念です。
ユミコ

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