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アイ・アム・レジェンドのkasmiのネタバレレビュー・内容・結末

アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

ムキムキのウィル・スミスが科学者に似合ってなくてそこがよかった。
退廃的なNYとSFな設定を楽しむための映画。
もし自分ひとりがこの世界に取り残されてしまったら?という妄想、きっと誰もがしたことがあると思う。
とにかく風景がいい。シカが駆け巡るNYの道路、廃墟と化した建造物群、壮観。
ラジオで生き残りを探し、港でいつも他の生存者を待つ日々が哀しい。
何千回も見たテレビの録画が切ない。
マネキンを人に見立てて話しかけてないとやっていられないのだろう、その様子は人間として壊れかけているようにも見える。
そんな中で唯一の心の支えだった愛犬との別れは本当につらくて、もう私だったらその時点で自殺してしまうと思う。何をモチベーションに研究を続けていたのだろう。誰に向けて研究動画を撮っていたんだっけ、そもそも薬を使えば感染した人はもとに戻れるんだっけ、感染人類にとって元に戻れることが幸福なのか、それとも残りの人類が薬を使って免疫をつけつつ感染人類と互いに犯し合わず共存していくのがベストなのか、その終着点も描かれていない。そういう意味で少し世界観の深さが足りなかった。
結末も、最後になぜネビルが娘のことを思い出したのかもよくわからず、あまりにもあっけない終わり方だった。もうひとつのエンディングのほうが私は好き。

おそらくダークシーカーは心拍数と体温を上げてあの超人的な運動神経を実現しているのだろう。
感染状態にかなり狂人的な見た目を採用しているので、ほぼゾンビ映画みたいな感じ。
ウイルスの怖さというよりは、単に人ならざるものに対する怖さという感じ。
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