マルメラ

追跡者のマルメラのレビュー・感想・評価

追跡者(1998年製作の映画)
2.5

名作ハリソン・フォード主演の「逃亡者」の続編。

前作には隠されたテーマがあり、エンターテイメントとしてだけでなく、社会性も帯びていた。
しかし、続編には。。。

追跡者を主軸に持ってきたのがなぁー。

というのも。
この映画の構造が
犯人追う→取り逃がす→犯人追う→取り逃がす。
の繰り返し。
まぁ、そりゃそうなんですけど。

何が問題かというと葛藤がない。
逃げられた!
これは葛藤ではない。ただの失敗。

追って逃げられてを繰り返して何も葛藤をしない主人公。

まぁ、それなりに銃撃シーンとか、カーチェイスとか、盛り上げてはくれるので退屈には感じないんですけど。
葛藤がないので、見終わった後に「で?」となってしまう。

オチも微妙。
なんとなく黒幕は読めますし。
むしろ、途中からバラしてますし。

主人公がウェズリー・スナイプスかロバート・ダウニーJr.のどちらを信用するべきなのか。という葛藤を描けば良かったのに。
それもしない。

弾を抜いておくというトリックも観客は知ってるからハラハラしない。

明らかに脚本が悪いです。

そもそも、最初っからロバート・ダウニーJr.が銃で撃てや。
ご丁寧に拘束具を外してあげて、ご丁寧に自白までして、もう蛇足以外の何物でもない。

ラストがイマイチすぎる!!!

簡単なんです。
ウェズリー・スナイプスを主人公にして前作と同じことをするか。
もしくはトミー・リー・ジョーンズが無実の罪で逃亡者になる。
これで良かったと思います。

以上。
失敗した続編の典型的な例でした。
マルメラ

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