マルメラ

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのマルメラのレビュー・感想・評価

3.9

◆感想
トーニャ・ハーディングのことは全く知らずに鑑賞。そのため、ライバル選手が暴行される事件についても知らず、台詞の一部で??となる部分もあった。ただ、大筋には関係ないので問題なし。

評価としては3.9。
演出も面白い。音楽の使い方もうまい。メッセージ性も好き。ただ、何度も観る映画かと言えば個人的には違うので3.9。

ナンシー・ケリガン襲撃事件に関わった人たちの、後日談はこちらに記載されてましたので共有。
https://www.google.co.jp/amp/s/www.harpersbazaar.com/jp/celebrity/celebrity-buzz/gmp69491/cth-then-and-now-tonya-harding-nancy-kerrigan-scandal-180216-hns/

まだ、アイトーニャを観ていないという方は、是非ナンシー・ケリガン襲撃事件について軽く知識を入れてから観ることをおすすめします!
https://filmaga.filmarks.com/articles/1933/『アイ,トーニャ』を観る前に知っておくべき基礎知識「ナンシー・ケリガン事件」とは?

◆第四の壁が演出的にもコメディーとしても機能している!
アイ・トーニャでも使用されていた演出方法である第四の壁について話します。

そもそも、第四の壁とは、元々は演劇で使われていた概念で、舞台と観客を隔てる透明な壁のことを指します。

舞台の後方に一つ目の壁があり、両脇に二つ目と三つ目の壁、そして舞台正面と客席の間に四つ目の壁があるという考え方です。

この第四の壁を越えて登場人物が心情を吐露することで、今作では他者が語った実体験との齟齬をコメディーにしているだけでなく、この映画自体がいかにフラットな語り口かで製作されているかをも表現している。

しかし、その一方で第四の壁はうまく使わないと映画への没頭を妨げるというデメリットも内包している。

映画でこの第四の壁を最初に破った作品は「フェリスはある朝突然に」と思われる。また、「グッドフェローズ」はこの第四の壁を破った作品の中でも名作とされているので、観てない方は是非。

最近の作品だと「デッドプール」やイーストウッド監督の「ジャージーボーイズ」などがあげられ、日本の作品だと園子温監督の「TOKYO TRIBE」、三谷幸喜のドラマ「古畑任三郎」などがある。
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