◆感想
アメリカのスクールカーストを象徴する4人が今作の主人公たち。スクールカーストについては下記を参照。これはブラックファストクラブの完全なるオマージュ。
学校の中でこれまで関わりのなかった人たちがジュマンジを一緒に経験することで、互いを理解し、成長する姿を描いた作品。
1作目のジュマンジで描かれた「すごろく」は今作では登場せず、ビデオゲームという世界観へ移行。ただ、動物の群れが襲ってくるといった要素は踏襲。
キャストも一新し、ジュマンジの続編という感じは少ないが、ドウェイン・ジョンソンやジャック・ブラックのおかげで新たなシリーズとして楽しめそうな予感。
また、この映画の面白さには入れ替わりコメディとしての要素も大きい。筋肉隆々のドウェイン・ジョンソンの中身がオタク少年。デブおじさんの中身がイケイケ女子高生など、そのキャラでその台詞を語らせるギャップで生まれる笑いが、今作では存分に楽しめる。
日本では「君の名は」の印象が強いかもしれないが、入れ替わりコメディはアメリカコメディ映画では古くから使われている技で名作も多くある。
例えば、「ホットチック」・「デーヴ」・「ファミリーゲーム」・「アメリカン・ピーチパイ」などが入れ替わりコメディとして代表格。入れ替わりコメディが好きならオススメ。
◆スクールカーストとは?
そもそもカーストとは身分制のことで、インドにおけるヒンドゥー教のカースト制度が由来。
そのカースト制度の学校版がスクールカーストで、アメリカだけでなく日本でも部活してる人が偉そうにしていたり、運動できないオタクっぽい人がクラスの端っこにいたりと、言葉にされていないもののスクールカーストは存在している。
・アメリカのスクールカースト用語集
Jock:アメリカのスクールカーストの頂点。アメフト部やバスケ部がここに位置することが多い。
Queen Bee:映画内ではチア部として描かれることが多い。いわゆる、イケイケ女子高生。Jockと恋愛関係にあることが多め。
Side kicks:JockやQueen Beeの取り巻き。イメージとしてはBack to the Futureでビフ・タネンの周りにいる奴ら。
Pleaser:Jock集団には入れないが、その周りでイキってる子分。
Wannabe:Side kicksの取り巻き。JockやQueen Beeになりたいもののなれないという意味からWanna be。
Nerd:いわゆるオタク・陰キャラ。今作の主人公はこれ。スクールカーストでは最底辺だが、映画では多くの主人公がNerdとされることが多い。スパイダーマンやキック・アスなど。
Floater:不思議ちゃん。ハリポタのルーナみたいな子。
・ブレックファストクラブの功績
このスクールカーストをおそらく最初に描いた作品が「ブレックファスト・クラブ」。
それまでにも学園物の映画は作成されてきたが、ここまで如実にスクールカーストの縮図をリアルに描いたという点でパイオニア的な作品。
・スクールカーストを描いた作品
「ブレックファスト・クラブ」だけではなく、他にもスクールカーストを用いた映画やドラマは多くあるので、おすすめのものを簡単に紹介。
「21ジャンプストリート」
「ウォールフラワー」
「スーパーバッド童貞ウォーズ」
「小悪魔はなぜモテる」
「ハイスクールミュージカル」
「桐島、部活辞めるってよ」