マルメラ

竜とそばかすの姫のマルメラのネタバレレビュー・内容・結末

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます


①美女と野獣のコピーについて
監督のインタビューで「美女と野獣とインターネットを掛け合わせたら面白そうだと思った」のような発言がありましたが、あまりにもこれは真似しすぎなのでは?

城の造形や、ビーストに仕える城の従者、ホールでのダンス、薔薇のモチーフまで、至るところまで美女と野獣を真似てきていて、そこだけ見れば細田守verの美女と野獣でオリジナリティーはほぼ無し。

美女と野獣をやりたかった=作品が描いているテーマ性を自分も描きたかったってことじゃないんかい!

②父親と不仲の理由がわからない
母親を亡くした原因は父親にはないし、普通なら残された父親と仲良くしませんか?

仮に全てに心を閉ざしているならわかるけど、学校には友達が少なからず1人はいて、その子とは普通に仲良く話しているのに、父親との会話は露骨なくらいにぞんざい。

ラストで主人公が成長して不仲が解消されるんだけど、だから何?という感じ。

そもそも、東京に向かうまでのチャットでの対話で父親が娘に対して「君」って使わないし。話し言葉では全くそういう呼び方をしていない。あれば何でだ?笑

③匿名性を止めるのが解決策なのか?
龍も、自警団的な正義振りかざしてるやつ(美女と野獣のガストン)も悪いよね。主人公みたいに匿名性を自ら勇気を持って捨てるのが解決策だ!みたいなオチになってますけど。

この考えって今時古くないですか?
世間の評価を受ける人だからこそ、匿名性に対しての嫌悪感が強いのかな?

仮に匿名性が失われたインターネット社会なんて生きにくいだけですよ。Twitterで色々書こうにも立場や社会的地位も含めて晒されるわけで、下手なことは言えなくなるし。

匿名だからこそ会社の不正などを外に出せるメリットもあるし。一概に匿名であることが悪とは言えない。

たしかにネットで攻撃的なことを書くのは、匿名性が少なからず影響してることは否定しないけども。

まぁ、バカだと自覚してる人は物申さない。ワナビーも能力ないなら黙ってる。そうすれば叩かれないのでおすすめ。
マルメラ

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