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リリイ・シュシュのすべてのいののネタバレレビュー・内容・結末

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

この映画は、好きとか嫌いとか大好きとか大嫌いとか、そういうのと違う、アタシにとっては。思い出すだけで痛くなる。傷は生傷のまま、まだここにあることを認識させられてしまうような。もう随分と時間が経ってかさぶたになってるから大丈夫と思ったけど、そこにかさぶたがあると意識してしまったら剥がさずにはいられなくて剥がしてしまったら全然生傷のままだったみたいな。制作から20年経ったところで主要キャストと監督が一同に会して話をしてる動画を見て、そうかこうやって集まってこうやって話をするんだと思ったら、もう観ることはないだろうと思っていた今作を観ても大丈夫な気がしてきた。というより、観るなら今しかないような気持ちになった。監督は、今でもこの映画に救われたと言ってくれる人もいるから作って良かったんだと思うと言っていた。アタシはこの映画に救われるのとは少し違う。だけど、この映画が在ってくれて良かったと思うのだ。本当に。心からそう思うのだ。在ってくれてありがとう



監督は、インタヴューのなかで、自分の中学時代にもそういうことはあったとお話になっていたけれども、オトナになったあとでも、その感覚をちゃんと持っていられることは稀有なことだとアタシは思う。だってそれは苦しいことだから。しんどいことだから。ヒトゴトの視点はなにもないその感性は凄いなぁと思う
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