「続・夕陽のガンマン」への多大な愛から派生したオマージュの域を越えた韓国製西部劇の傑作。
長回しから始まる一幕目での「列車強盗」、チョン・ウソンが宙を舞いながら銃撃戦を繰り広げる二幕目での「三つ巴戦」、マッドマックスな三幕目での「カーチェイス」。無駄なく全てが最高なアクションの連続に大満足。
特に二幕目の三つ巴戦が個人的ベスト。あのレベルのセットを作ってしまう美術も、ワンカットで魅せようとする撮影も、人が吹き飛び物が吹き飛ぶ演出も、何もかも最高。
ウソンの最高に格好いい銃撃戦とガンホの間抜けアクションが最高の塩梅でシンクロしていて気持ちいい。
基本的に楽しいコメディ寄りの作風の中で背筋が凍る様な瞬間を入れてくるキム・ジウン監督、永遠の憧れです。
若かりしマ・ドンソクが出ていた事に気付いたのが今回の収穫。
朝鮮占領時代の話は作劇として魅力的なんだから日本でも作れば良いのに、と思います。
