ニクガタナ

笑の大学のニクガタナのレビュー・感想・評価

笑の大学(2004年製作の映画)
3.6
お肉のため。面白うてやがて哀しき反戦映画。
戦争が国民から笑いを奪っていった時代。検閲官 向坂と公演間近の台本を検閲される座付きの喜劇作家 椿が繰り広げる、取調室でのニ人の攻防。一週間に渡る台本直しが生んだ友情劇。戦時下に喜劇自体の上演中止を目的に突きつけられる無理難題が笑いに変わっていく。三谷幸喜の舞台劇が原作で、三谷の脚本が抜群に面白い。堅物の向坂が徐々に舞台劇に魅了されて行き、自分で押し付けた難題への椿の解決策を、台本としてちゃんと評価して、整合性議論したり代案提案しちゃったりするディテールの積み上げが上手い。台詞一つ一つに納得するしワクワクする。劇伴も効いている。役所広司は本作でも間違いがなく、稲垣吾郎は目が輝いて好演してた。戦場に散ったであろうたくさんの才能に涙。稲垣出演のせいでJsルールのキャスト無しのビジュアルジャケット?ばかばかしい。
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