ユートスカイウォーカー

007 スカイフォールのユートスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

007 スカイフォール(2012年製作の映画)
4.8
007シリーズ第23弾!

ついに予習完了!これで満を持して「スペクター」を鑑賞できる!

そして本作、やはり最高。
007シリーズ50年の歴史を踏襲しながら「カジノ・ロワイヤル」でスタートさせ「慰めの報酬」で繋げた"新生007"を完璧な形に磨き上げた。

本作のテーマは"世代交代"とも"再構築"とも言える。

まず冒頭。カーチェイスからバイクチェイス、「オクトパシー」のような列車の上での格闘。アバンタイトルだけでも十分すぎるほど盛り上がる。「私を愛したスパイ」の英雄的なスタートとは対照的に、まさかのボンド敗北で幕を開ける。
そんな異例な幕開けに、最初から完全に全神経を集中させてしまった。もう完全にサム・メンデスの術中にハメられた。

アデルによるオープニングも素晴らしい。本作のオープニングを手がけた人は「ゴールデン・アイ」からの参加らしい。やはり007のオープニングには”銃と美女の美学”が一番合う。
「サンダーボール作戦」あたりから作品の全体的なイメージを凝縮されたオープニングとなっているが、本作もそれは健在。
ボンドは一度死に、オープニングでボンドとともに臨死体験をすることとなる。
同時に最も守るべきMのオフィスがハックされ、MI6本部が爆破されるという一大事に全員が窮地に追いやられる。
そんな窮地にボンドは復活を遂げ、再構築が始まる。「007は2度死ぬ」のだ。

本作は悪役も素晴らしい。007の悪役といえば「ロシアより愛を込めて」から「ダイヤモンドは永遠に」まで、「ユア・アイズ・オンリー」でも少し登場したジェームズ・ボンド最大の宿敵エルネスト・ブロフェルド。
彼に引けを取らない強烈な印象を解き放ったのが本作の悪役ラウル・シルヴァ。
ビジュアル的なインパクトもさることながら、「黄金銃を持つ男」のようにボンドと対等に戦える力を持ち、「トゥモロー・ネバー・ダイ」のようなサイバー攻撃を仕掛けてくる最強の敵だ。
彼の目的は全てを巻き込んでMへの復讐。
後半からその狂った狂気がひしひしと明るみに出るシーンは息を呑む。

007の歴史を語る上では忘れてはならない影の主役たちがいる。
まずは若返ったQ!
長年ジェームズ・ボンドのサポート役として慣れ親しまれたQ。これはデズモンド・リュウェリンの偉大な功績によるものだろう。デズモンド・リュウェリンには敬意を感じる。
そのQを新たに演じるのはベン・ウィショー。もっとも世代交代というテーマに合った登場で素晴らしい。
デズモンド・リュウェリンが引退した直後に若返って登場したのならイケ好かない気持ちになっていたろうが、すでに3作も登場していなかったため、どんな形であろうが登場が嬉しかった。
彼とのファーストコンタクトは「ドクターノオ」でボントにワルサーPKKを渡すシーンを彷彿させる。
今後、「消されたライセンス」のように活躍してくれることを願おう。

マニー・ペニーも復活を遂げる。初見の時は彼女だけ全く気づかなかった。このサプライズはファンにとって嬉しいものとなったろう。
「美しき獲物たち」で引退したロイス・マクスウェルのようになってくれることを祈ろう。

最後はM。これはジュディ・デンチの功績がでかい。本作の真のボンド・ガールといえよう。
そんなMをシルヴァの手から守るためボンドは自分の誕生の地「スカイフォール」へと向かう。
ボンドの家柄に迫るのは「ワールド・イズ・ノット・イナフ」以来だろう。
ここで本作一番嬉しいサプライズは"BTM 216A"この英数字だけでも気付くファンは多いと思う。
「ゴールドフィンガー」で初登場をとげたアストンマーチンDB5である。
自身の誕生の地とボンドの象徴であるDB5に別れを遂げ、ここで007としても世代交代が完遂する。
本作に限っては「女王陛下の007」ではなく、Mのための007なのだ。
そしてMにも世代交代がなされる。「ムーンレイカー」でシリーズを去ったバーナード・リー版Mの復活だ。

もうお気付きの方もいるかと思うが、「ダイ・アナザー・デイ」のように僕のレビューにも過去作をできるだけオマージュしてみた。
「死ぬのは奴らだ」「リビングデイライツ」だけいれれなかったのでここで宣言させてください。笑

すべては復活を遂げ、これでプロローグは終わった。ここから新生007として新たな歴史を刻み出す。

----以下前レビュ----

これぞ見たかったボンド映画! 編集の上手さはいうまでもなく、クレイグボンドのクールさを上手に引き出したんじゃないでしょうか。 やっぱりMI6あってのジェームズ・ボンドです! Qのボヤキやゴールドフィンガー時のDB5登場はメチャ嬉しいし、 過去作のMの部屋にはもうニヤニヤが止まらなかった。 あと、マニーペニーには気づかなかった… ただジュディ・デンチは死ななくてもよかった気がする。 あとウォッカマティーニをシェイクで飲んでないのが心残りで-2点です。

そろそろボンド映画のタイトルに『ゴールド』がつくのこないかなぁ〜