ぐるぐるシュルツ

ニュー・シネマ・パラダイスのぐるぐるシュルツのレビュー・感想・評価

4.8
午前10時の映画祭にて鑑賞。

やっぱり好きな映画。
初めて見たのが高校の修学旅行先で、抜け出してツタヤ行って、借りて、友達と笑いながら、中盤からはしんみりと一緒に見た作品。
その日から何度も見たけれど、やっぱり見る度に、「郷愁感」が短い自分の歴史を讃えてくる。
うーん、というより「時間への優しい眼差し」かもしれない。
だからこそ、自分が観てきた体験、高校生から今までの自分のことも絡み合って、最後のキスシーンでなんだか救われた気持ちになる。
トトとおんなじような格好して、映画館でこのシーンを観ると、あの音楽を聞くと、芯からそう思えた。
これで、今日までは、大丈夫、間違いなんてなかったなって。色々傷ついて、色んな人を傷つけてしまったけど、それでも、ちゃんと救われたなぁって。ちょっと身勝手かもしれないけれどね。

100日目に去る兵士の話や
アルフレッドが最後意固地になって会わなかったこと。
昔に比べて、少しずつ分かってきたかもしれません。
それは腑に落ちる感覚で、頭だけではなく身体から納得する。
戻れる場所、変わったと思ったけど変わらないなぁって人たち。
でも、戻らない時間、大人になるまでのあの時間。

終幕のとき、画面が淡く乱れてきて、完璧なFineが出てくる。その最後の最後の余韻が、
無性に切なくて終わってほしくなくて堪らなくなる。