トールキン

乙女の祈りのトールキンのレビュー・感想・評価

乙女の祈り(1994年製作の映画)
3.7
ケイト・ウィンスレットの映画デビュー作品ということで興味本位で鑑賞。作中で初登場したシーンで何となく従来の彼女のイメージとは違うような違和感を覚えたが見終わる頃にはそんなことはなくなり、当時18〜19歳で少女のようで大人びた女性の魅力というものが詰まっている。それを堪能出来ただけでも良しとする。

内容に至っては独特過ぎる世界観で最初は戸惑いがあったが次第にハマっていく。2人の少女がキラキラしていて2人だけの世界で生きるように互いに依存し合い、やがて自分たちの親でさえも不審に思えてくる。良く言えば思春期のちょっとしたこじらせ具合による精神的なこと、しかし悪く言えば度が過ぎて取り返しのつかないことを引き起こす要因、みたいなこと。終盤に向けて段々見ていてハラハラするような、でも映画としては核心に迫るようで面白くなっていく。もはやちょっとしたホラーでゾッとする。しかも最後に改めて分かったけど実際にあった出来事だという。恐ろし過ぎて何とも言えない感情を抱き、後味としてはあまり良くないような終わり方でした。
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