第1次大戦前のカンフーマスター、愛される人民の英雄ウォン・フェイホンを凛とした佇まいで好演したジェット・リー無双の大活躍。互いに想いあう美しい叔母を守り、中国を食い物とする鬼畜米英と地元のチンピラ集団相手に中国人の誇りと曲芸じみたカンフーをこれでもかと見せつけるコメディ寄りのアクションエンタメ。大作っぽいが港の外国船が模型でしょっぱい。大好きだったユン・ピョウがコミックリリーフキャラを演じてるが正直じゃま臭い。撃って、当たって倒れてだけの単調なガンアクションはつまらんが、悪党どもによるハラワタ煮えくり返るしつこい報復が効いており、何度も繰り返されるテーマ曲と合わせて盛り上げる。武勲を上げて成り上がりたい気功の使い手で鋼の身体の貧しい敵役とのはしごを巧みに使った勝負が神業の応酬。いつまでも観てられる。ヨリヒキでテンポ作りつつ、何がどうなったか強引に説明してくれる編集が親切。DVD特典に昔のウォン・フェイホンものの映画フッテージがついてるんだが、40、50年代のカンフーアクションはビックリするくらいぬるい。ジジイ同士の子どもの喧嘩のよう。アクション描写も年々進歩してんだな。
