昔むかしから傑作と謳われ続けている、いつかは観なければと思ってたこの作品、やっと観る事が出来ました(*´ω`*)
この作品を観る前後に、ちょいちょいレビューその他を覗いたりしたんです。
"アニメ史に残る名作"
"原作者高橋留美子先生が激怒した作品"
これだけ両極端な意見なら、自分はこちらかなって感じで心のゲージが振りそうなもんなんですが…この作品についてはなんだか、両方に物凄く納得してしまいました( ˊᵕˋ ;)💦www
まずは前者について。
サザエさん然り、ドラえもん然り、ちびまる子ちゃん然り…(まぁこの映画上映当時に恐らくちびまる子ちゃんは存在していませんがwww)"何一つ変化する事のないアニメ世界への疑問"を、これまたそういった種類の作品に類するだろううる星やつらを題材に、面白おかしくきちんとエンターテイメントとして起承転結を持たせ、キャラの個性は殺さず、さらに高度な映像演出までふんだんに盛り込んで1つの答えを出して昇華させている。
映像に関しては…キャラみんなが校舎の中を走り回るシーンなどは神がかっていたと思います。まずああいうコンテを構成される事が芸術レベルだし、ベタな事言いますがあれらが全て手描きだと考えると…確かに、"アニメ史に残しておくべき作品"だと思わされました。
どっかで"押井守監督作品の入門編"みたいなレビューも見た気がしますが、それも頷けるなと思いました。多分、他の作品より取っ付きやすさはずば抜けてるし…なんか…アタマが悪いので言葉で言えと言われたらわかんねぇってなるんですがwww監督ってアニメ作ってこういう事やりたいのか…ってのがいちばん伝わりやすい?かも…。
いやボクみたいなおバカな人間からすりゃ他の監督作品が難しすぎるというのもね…( ˊᵕˋ ;)💦(苦笑)
で、ボクが思うこのアニメが今まで凄い作品と言われ続けている理由。
"アニメでも、こんなにコンパクトで面白くさらに哲学的な作品が作れるんだ!Σ(゚д゚;)"
これだと思います。
しかしながら、ここで↑後者の話になるのですが。
監督は、つまりアニメというものに対してケンカを売ったんだと思うわけです。
うる星やつら を題材にして。
そこが、恐らく"原作者"という立場からすれば、
うる星やつらを"踏み台"にして。
に、間違いなく映ったんだと思います。
監督は、原作.うる星やつら の魅力…ひいては高橋留美子作品の魅力と言えるかも知れない要素を、この作品で全力否定したんです。
唯一無二レベルの個性派キャラ達が織り成す、変わらず面白くあり続けるドタバタ劇。
それに対して、
"一生やってろ。"
…そういう角度から考えれば、よく原作者に観せたなですよねwww
高橋留美子先生が激怒するのも納得しかないwww
しかしこれは…善し悪しなんてないけど、アニメとマンガと畑は違えど、同じクリエイターとして、留美子先生はこの作品を認めなきゃいけない側面はあるとボクは思います。
というか、先生が子供のように本気でこの作品を全否定していればきっと公開すらされていなかったでしょうから、この作品が公開された事自体が、先生がこの作品を少なからず認めた証拠なんでしょうけれど。
というわけで、総評。
この映画は、1つの作品としてアニメファンなら観ておいて損はない、全カテゴリで及第点以上を叩き出している名作…にして、高橋留美子作品ファンには観る時に柔軟性を求められるwww それらを一言でひっくるめてきっと…賛否両論分かれる映画…………です!(_๑òωó)_バァン!
なんだろう、結局アニメとしての完成度は間違いなく高いけど、内容的にどうしたって選り好みされてしまう部分がある…というところなのでしょうか…。
クオリティには納得しつつも、少し低めの点数にさせて頂いているのは、そういうところです。