チョマサ

ドクトル・ジバゴのチョマサのネタバレレビュー・内容・結末

ドクトル・ジバゴ(1965年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ラーラの母親を助けようとコモルフスキーが助けの手紙を送ろうと動き回るシーンの撮影がすごい。家の中を動き回り外に出るまでを、家の外から撮るなんて何を考えてそんなことをしたんだろうとふしぎなんだけど、家の壁と動くコモルフスキーが交互に映されて躍動感があってとてもいい。

ベリニキに行くまでの汽車の道中も、トンネルを潜り抜けて山脈を遠くに臨む場面も汽車の視点から撮ってたり、おもしろい撮りかたが多い。走る汽車を撮るところも『赤線玉ノ井ぬけられます』と同じくらい美しかった。

音の使い方も、ナレーションとジバゴの演技の編集も変わってるし、各々のキャラクターも、コマルフスキーならスケベさがラーラが着てくる胸元から股まで赤いラインが入ってるドレスにも出てたりといった、何から何まで徹底してつくりこまれてる。

国に翻弄されまくった男と女の大河ドラマ。家を奪われたり、家族と離れ離れになってを繰り返して、壮絶な物語ですげーなって感想しか出てこない。パルチザンやら委員会にメチャメチャにされて人権も何もない世界に、雪原をさまよったり、家の中から汽車まで凍ったり、自然まで壮絶なので、見ていて疲れるけど面白かったな。

町山智浩の映画塾!#185 「ドクトル・ジバゴ」<復習編>
http://st.wowow.co.jp/detail/9021?tag=5134&name=ドクトル・ジバゴ
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