ひゅうどんこ

お早ようのひゅうどんこのレビュー・感想・評価

お早よう(1959年製作の映画)
4.0
 『浮草』と『秋日和』の間に公開された作品。 

 Wikipedia、小津安二郎の生涯の項でもすっ飛ばされるほど、彼の監督作の中では目立つ部類ではないようですが、小津調と呼ばれる、構図/ローポジ/小津組スタッフとキャスティングともに健在な上、それまで数多く撮ってきた子供視点でのコメディに回帰して、完全主義の彼が色彩の細部までこだわったカラー映像ですから、ある意味贅沢な秀作だと思います。

 どこまでも朗らかな色合いが、コメディな物語を引き立ててます。
生涯独身であった小津監督ですが、子供の目線から見た社会や大人を上手く撮ってますね。よっぽど子供好きじゃないとこうはいかないでしょ。