Yutaka

ヒューマンネイチュアのYutakaのネタバレレビュー・内容・結末

ヒューマンネイチュア(2001年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

チャーリー・カウフマン脚本、スパイク・ジョーンズ製作でミシェル・ゴンドリーの長編デビュー作という何とも豪華な布陣の本作。シュールでオフビートでシニカルな映画でまんま自分好みの作品だった。
毛深すぎる女性、類人猿だと自認する父親に森の中で育てられた男性、そして動物に人間的教育を施す博士。3人の運命が数奇に絡んでゆく。このルッキズムや、アイデンティティなテーマを今扱おうとすると説教臭くなって面白く無くなりそうだけど、この時代の映画だからか人間のエゴや本能を冷静に俯瞰しながら不謹慎なコメディをやれていて凄く面白い。
パフが博士によって人間に教育された後に、ライラに自然界へ帰るように再教育される流れとか最高に笑える。ラスト、パフが森に帰るフェイクで助手の女の人と駆け落ちするのは人間のありのままの自由意志を肯定したどうしようもなさが人間的でとても良かった。人間として生きるということは、エゴを剥き出しにすること。
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