このレビューはネタバレを含みます
風景に馴染みがないこともあり、
少年と一体化して
彷徨っている感覚になることで
とても楽しめた。
凝ったストーリーはないのに
冒頭で一気に感情移入し
最後までハラハラ目が離せなくなる。
大人の理不尽さ。特に祖父。
わざと憎たらしく作っているのだろうが
その思惑通り、実に憎々しい。
鉄のドアを作る男と
木のドアをつくるおじいさんの
双方の語る内容の寓意性よ。
終盤で、なぜノートを返さなかったのかが
すぐに分からなかったが
序盤のロバの家と同じ家だったということか。
家が違ったことをおじいさんに悟られないように
ノートを服の下に隠す少年の優しさよ。
ラストカットの押し花が印象的。