このレビューはネタバレを含みます
【 ワタシの気持ち、隠れてる 】
音楽と映像が素晴らしい。中華とも和風ともとれる、趣深い音楽。物語とともに心にスッと溶け込んでくる。
そして映像。とにかく美しい。当時の東京がイキイキと映えている。コンクリート、ビル群は、色が映えて特に美しくなるという私の仮説が本作で確信に変わった。雨上がりの都会が観ていて楽しい。
田波涼子さん、すごくキレイ。ここだけの話、それを観るのが本作視聴の動機だった。予想通り、いや、予想以上の美しさを放っていた。「好き」がいえない切なさと、「割り箸の話」が心に沁みる。あの言葉と声は反則だ。
西島秀俊さん、寡黙で優しい。おとなしいのに時折お顔を綻ばせる瞬間がたまらない。寡黙な上司の優しさが、そこで一瞬にして判明するのだ。若い頃もやっぱりステキだ。
交わっているのかそうでないのか分からない二人の不器用なやり取りが愛おしい。シャツや飛行機は届いたけど、あとは「好き」の一言だけだった。