おださん

プールのおださんのネタバレレビュー・内容・結末

プール(2009年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ゆっくりまったりほっこり。静かに流れる時間を味わえるスローライフ系映画。こういう映画に小林聡美さんは最強だな!!
歌のシーンが良かった…プールサイドで弾き語り風に歌うのがじんわり心に染みる。すごいのんびりできる。正直タイってもっとガチャガチャしててうるさそうで、こんなに静かで爽やか綺麗なイメージなかってんけど(失礼)、この映画では白っぽいお家とか南国感ある空気とかすごい楽園みたいで素敵やった…行ってみたい…。
さよさん役の人めちゃくちゃ可愛いな〜!? そして合ってる!!! 宮崎あおいとか蒼井優とかと似た“良さ”がある…何やろ透明感?と自分の世界観持ってる系?の空気が…earthのCMの感じ(笑)
あと加瀬亮もめちゃくちゃかっっっこいいな!?? (映画内では)普通の男・市尾さんすごいときめいた…なんかリアルに恋してしまいそうな感じ…。距離感保って接してくれる感じとかでも気遣ってくれてて優しいのとか、料理上手くて家庭的なところとか温かい人柄なのに何か過去には抱えてそうなところとか絶妙にゆるくて一緒にいたら癒されそうなところとか、も〜〜〜全部好き〜〜〜…!! 好みすぎる…! 脱力系?っていうんかな? あのゆるだら感堪らん…!! でもちゃんとしっかり“男の人”なんですよね!!!(好き)(付き合いたい)
しかしすんごい良かったところいっぱいあったのに母娘のアレコレには納得いかなかったな〜!? ていうか母親・京子さんが無理!! 合わない!!!← 小林聡美さんは絶賛したけど京子さんは嫌!!!!!(大声) 前提として娘を祖母に預けて自分はタイでホテル(ゲストハウス的な)経営してる母が京子さんなわけやけど、そりゃさよはモヤモヤしますて…。しかも現地のタイ人の少年・ビーをほぼ育ててるわけやん? 自分のこと置いてったくせに赤の他人の子と楽しそうに過ごしてるとか、モヤモヤどころちゃうよね、普通大っ嫌いだよね??(主観) それでもまぁ気にならないくらいには映画の雰囲気の好みに浸れてて、大丈夫かなぁこのお母さん…と内心うーん思いながら観てるだけぐらいで済んでたのに、特に京子さん嫌いになる納得いかない極め付けがまさかのなかなか終盤、好ましいシーン続いた後の鍋パーティーシーンで来てびっくりした!! そしてウワッこの母親〜! き、嫌い〜!!って確定してしまったよね!!←
そんな問題の鍋パーティーシーン()、失踪中のビーの母親が見つかったって連絡があったために市尾さんとビーは役所に向かっちゃって、母娘2人で(市尾さんの作った)鍋を食べながら話すわけですけど(どこか気まずい)、ここの会話がさぁ…!! 以下要約ね!
さよ「なんでおばあちゃんのところに私を置いていったの? 私がグレちゃったりしたらどうしようかとか考えなかったの?」←か〜わいい!! もうええ子すぎるでしょ!!
京子「それはないよ〜!」←あっさり言うなよ…。
さよ「なんでわかるの?」
京子「だって、私はあなたを知ってるから。あなたがそんな子じゃないってことはわかる。あなたのこと信じてるから!」←は????? ってなったよね〜…! ここでわかる的なこと言われたら私なら「何でそんな言い切るみたいに言うねん、母親やからなんでもわかるってか? その態度が腹立つってことはわからんのにか?? マジで今からグレたろか???」って思う…。だからさよちゃんは本当にええ子…😌
さよ「…それでも、私はあの時お母さんにそばにいてほしかった、一緒に暮らしたかった。」←ンンン切ない…!!😭
京子「…そっかー…。そうだったのかー…。」(この後また2人黙々と鍋を食べる)
…いや、あ や ま れ!??!? 「そうだったのかー…。」じゃねーわ!!!(激おこ) ひーどすぎるでしょこの母親!!! 自分が夢中になったことがあればそれに没頭して打ち込むのはいいよ、わかる、「自分で決めることだから」とか言うてたしおそらく自分の選んだ道を突き進むのが信条なんでしょう、自分にしか迷惑をかけないし自分で決めたことだから何あっても文句言わず責任も全部被るという心構えなんでしょうね、あー立派だと思いますよ、他人に迷惑かけてなければね!!! お前は他人に迷惑をかけてるやろうがい!!!!! …お前母親なんだから娘のことももっと気にかけてやれよ…。(至極当然の意見) 察するに父親もいないんやからさぁ、母一人娘一人支え合って生きてるんじゃないの? 祖母に突然娘預けて一人タイ行くとか、少なくとも祖母と娘は確実に“あなたの自由な生き方”に迷惑被ってるよ?? さよちゃんの発言を省みるにほんま突然いなくなった感あったけどほんまちゃんと相談はしたんか??? してへんのやろうなぁ、してへんかったら余計に嫌いぃい〜!! 一つのことに夢中になると周り見えなくなって奔放に突き進んじゃうの、すごく素敵な生き方でいいなぁと思ったけど前提として「誰も傷つけちゃいけない」と思うのよ、傷つくのは自分だけにすべきなの、それをさぁ、娘がせっかく胸の内話してくれたのにさぁ、あっさりあっけらかんと明るく答えるんじゃないよ!! はぐらかしてるようにしか見えないからね!? もっと真剣に受け止めるべきだわ…。自分で決めたことだから後悔しないみたいな態度だったけど、じゃあその生き方貫きたかったならなんで娘産んだん??と思ってまうからね…。てかほんま産まんほうが良かったのでは…。「その時はいいと思ってそうした」かもしれないけど、その決断で生じた後のことは何も気にしてないのガチでひどいと思う。京子さんの話す信条とか生き方とか全部素敵で、いいなーこういう風に生きたいなーと思ったけど、でも母親がこういう風に生きていきたいって語ってるのとして聞くと「いやじゃあ娘産むなよ…。」と突っ込みたくなってしまうというか…。(ぶっちゃけ軽くドン引き) なんかつらかったよ…。これは本当にただの願望なんですけど、マジで、マジで頼むからせめて「そっかー」じゃなくて「ごめんね」の一言くらいは言うてほしかった…。ここの会話シーンにせめて一言でも謝る言葉があったら私の中の好感度と印象もだいぶ変わったよ!!!(ただの母親への説教と愚痴)
まぁでもこの大っ嫌いになる気持ちは嫉妬であって憧れの裏返しやともわかるのよなぁ…。単身タイに渡ってゲストハウス経営する勇気ある行動とか、ゆったり時間の流れるスローライフ送ってるのとか、自分が信じるまま我が道を行き自由気ままに生きていけるその生き方とか…。とにかく自分には絶対できない、やりたいしどこかで憧れるけど「そんなの絶対できないよ〜」「みんなもできないよね〜」「うんできないできない、ほらできないって言ってるし〜」って逃げてることを京子さんがなんの迷いもなく(ないように見える)やってのけちゃうから、羨ましいしずるいなー、と思っちゃうんだよね。さよちゃんも自分の世界観持ってる感じのとことか、どこかやっぱり京子さんに似てるから、同じような感性持ってるんだろうし不満を持ってもモヤモヤしても“わかる”んだろうな…。京子さんの気持ちも自分の気持ちも“わかって”しまう。だから個人的には余計に悔しいしずるい気がしてしまうんだわぁ…ハ〜〜〜母親ってずっりーよな!! そういうとこある!! 母娘の関係ってそういうとこあるよ!!(勝手に重ねてしまう) まぁそういうわけなんで私も“わかる”けど、でもそれはそれとしてやっぱり納得はしてないからね?? だからなんてーの、京子さんは好きなんだけど母親としての京子さんは大っ嫌いなのよ…。
総評! のんびりゆったり観られるスローライフ映画として普通に良い作品やけど、でもやっぱりどうしても母へのもやもやが抜けないから、スローライフ系作品が観たくなったら私は『かもめ食堂』を観ます!! こっちは南国感味わいたかったり母娘関係を考えたかったり加瀬亮にきゅんきゅんしたかったりする時には観直すかも!(笑)
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