ボンヌ

サマーウォーズのボンヌのレビュー・感想・評価

サマーウォーズ(2009年製作の映画)
3.7

いやあ……
お恥ずかしながらこの度、初めて見たんですよ。

サマーウォーズ。

周りの人が良いよ良いよと言ってるのはわかってたんですが…

だからこそ、金ローとかでは観たくなかったですね…

でも、今回は映画館で上映する事で観に行く決心がつきました!

本作を端的に表すと、「バランス」
が非常に良い映画でした。

基本的に超絶な田舎が舞台の本作
ですが、やってる内容はバリバリ電脳バトルなんですよね。

日本国民ならみんなが持っている
心の原風景。

長野の雄大な自然と家族愛を見せている一方で、ネットゲームでガッツリ戦う。

公開年が2009年と言う事で、オンラインゲームが花咲き始めた時期にこの設定と内容が完成しているなんてスゴイです!

制作陣も豪華だし、貞本さんの画も好きです!

核家族化が進み、欲しくても手に入らないような……
それぞれの個性を尊重して、優しく包んでくれるそんな家族の暖かさ…

現代の人が求めて止まない
「幸せの香り」がこの映画にたくさん込められていました。

また、おばあちゃんが言っていた
「お腹が空いている」のと「孤独」
であることは何よりも危険であると言ってくれた教訓は

時を越えて誰にでも当てはまる事だと思います。

この金言は大切な人生の羅針盤になってくれると信じています。

やなせたかしさんも同じ事を言っていたなと思いつつ、言葉を噛み締めていました。

少し本作をネットと人間関係に注目して考えていきます。


ネット社会が加速していき、2009年よりも生活がインターネット中心になつまています。

私がこのコメントを書いているのもネットです。

手元にあるデバイスこそ、人との暖かな繋がりを希薄にしているツールであって、使い方を誤ると大変な凶器になり得る。

本作はアンチインターネットみたいな事も言っているが、家族みんなが携帯やゲーム機といったデバイスを持っている。

非常に大きな矛盾を抱えている作品でもあるなと思います。

本作でインターネットとの付き合い方や、危うさについて解決策を提示していません。

どうなるかは全て私達自身が考えなければならない事。

明日、スマホを捨てるのは無理。

でも、親戚や家族に声を掛けてご飯にいくなら出来そう。

空腹と孤独がイチバンの毒ですから
家族や友人に声を掛けて会うようにしたいなと思ったのでした。


そして、最後に。

名家の出で、学校一番の美人と付き合うには世界を救うくらいの事をしないとイケないみたいです…。

ちょっと世界を救いに行ってきます

そこに黒髪の乙女が居ることを信じて…
ボンヌ

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