akihiko810

レスラーのakihiko810のレビュー・感想・評価

レスラー(2008年製作の映画)
4.4
gyaoで再視聴。ミッキー・ローク主演。
リングの中にしか人生を見出せなかった、老いたレスラーの生き様。ヴェネツィア映画祭金獅子賞受賞。8.5/10点の傑作。
かつて栄光を誇っていたが、長年の戦いで今は体も壊し、私生活でもボロボロの老レスラー・ランディを、同じく私生活でボロボロだったミッキー・ロークが演じる。ミッキー・ローク自身のダメダメだった生き様と、プロレスという「生き様」を映す舞台芸術がシンクロした作品になった。
手持ちカメラで後ろから撮り、ドキュメンタリータッチの画面がランディの人生を追っているようにみえる。
稲垣吾郎はこの映画を「最初から人生をちゃんとやっていればいいだけの話」と評したそうだが、いや、それは違うんだよ!
たしかにランディはダメダメな人間だけど、ダメダメにしか生きられない不器用な人間だっているんだよ!そしてそういう奴らにしか生み出せない芸術や「人生の輝き」が存在するんだよ!それが「レスラー」だ!とゴローちゃんに説教したい。
町山が評していたが、レスラーとは「責苦を引き受ける」という点でキリストと同じなのである。キリストは世界最古のプロレスラーなのだ(笑
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