冷たくて調和のとれたインテリア。
でも一人一人は、自分の心の「内部(=インテリア)」にしか目が届かない。
そこを整えることだけで精一杯で苦しくて、相手まで届かない。
印象的なのは、やっぱりパッケージにもある、皆で並んで見つめるシーン。
視線の先にあるのは、
海であったり、
父の再婚相手であったり。
いずれにせよ彼女らにとっては、「外部」のものです。
彼女らは、それを冷たく眺めることしかできない。
少し隣に目をやればお互いがいるのに、
見つめ合えば内から家族を作り直せるのに、
それにギリギリ気づかない。
届かない。
そして、完璧な「内部」を持っていたはずの母は、
「外部」に耐えられないまま。
視点を変えれば、登場人物全員に共感できます。
流石、ウディアレン。