矢嶋

ゴジラ FINAL WARSの矢嶋のネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ FINAL WARS(2004年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ作品は大体見ているが後回しにしていた。

怪獣にはさほど興味のない、メインキャストのファンが見る分にはいいかもしれない。あとは、何も考えずB級だと思って笑いながら見るか。

怪獣の数が多いので扱いきれないのは怪獣総進撃も同じなので構わないが、とにかく尺を人間側のアクションに使う。よくある、タレントを売り出すのが主目的で、他はその手段みたいな邦画みたいだ。が、アクションメインとして見ると2004年という時代的に厳しいだろう。
そして、ニューヨークや南極でのいわゆる外人的ギャグが寒い。部隊内の荒くれものみたいなやりとりも寒い。ドラマも驚く程薄っぺらい。

数少ない特撮部分も、怪獣らしからぬ重さのない動きで、相手をアンパンチ的に吹っ飛ばして倒す馬鹿っぽさ。技術的にも時代を考えると特筆すべき点がない。

ちなみに私はプログレッシブロックという音楽のファンだが、キース・エマーソンの音楽がダサいし、ゴジラにマッチしていない感がすごかった。

これが平成ガメラを経た2004年という時代に作られたこと、アニバーサリー作品であることを考慮すると、ただただ悲しい。映画館で見ていたらがっかりしただろうし、シリーズ終了も覚悟するレベル。幸いにして、その後シン・ゴジラというヒット作が生まれ、2021年現在もゴジラSPという作品が放映中だ。

ここまで異端な内容になっているのは、何か制作側に事情があったか、意図的にらしさを排しているかのどちらかだろう。でなければ、これだけ過去作の要素があるのに、ゴジラのなんたるかをまるで理解していない作品はできないと思う。
いっそのこと、くそでかいドームにゴジラをぶち込んで相手が次々と出てくるトーナメントでよかったと思う。

最後に、どれだけ内容が悪かったとしても、仮にも公式が劇中でエメゴジを貶めるような発言をするのは端的に品がないと思う。ついでに言うなら、本作と比較したら間違いなくエメゴジの方が面白い。
矢嶋

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