しゃおりん

ノルウェイの森のしゃおりんのネタバレレビュー・内容・結末

ノルウェイの森(2010年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

今ならなんとなく分かる。
直子さんも緑ちゃんもハツミさんも。
キズキと直子と僕と緑がどんどん数珠繋ぎになっていってるなあ・・・。
悲しみは精一杯悲しんで何かを得たところで次にやって来る悲しみを防ぐことはできないってことをワタナベが言ってたけど、だからって直子みたいに何もかも遮断して自分に籠っていても何も状況は変わらないのなら、悲しんで、克服することに失敗してもそれでも生き続けなきゃいけないんだなぁ・・・。しんどいけど。
最後の緑の台詞の「今、どこにいるの?」っていうのに対して「僕は今どこにいるんだろう?」って返すところからキズキの死や直子の死に捕らわれたままの僕が見えるけれど、同時に緑が僕を救っていってくれるんじゃないかなって淡い期待が生まれた。生きてる限り悲しいことなんてついてまわるけれど、支え合って生きてちょっとした幸せを感じられればいいんじゃない、幸せじゃない、と思った。

映画だけ観てこんなことを思ったわけだけど、いずれにせよ原作読まなきゃこの映画を語ることはできないと思った。原作読んでもう一度観直したら全然違うものになるかも。