ふっくー

サスペリアのふっくーのレビュー・感想・評価

サスペリア(1977年製作の映画)
4.0
77年に公開され、イタリアを代表するホラー監督、鬼才ダリオ・アルジェントの地位を決定づけたマスターピース。宝石のようにきらめく色彩の乱舞と華麗な殺人描写が観る者を圧倒するゴシックホラーの金字塔。
そしてゴブリンが奏でる音楽も強烈な印象を残す、今なお色褪せないホラー映画の傑作中の傑作。

「エクソシスト」「オーメン」と共に、世界三大ホラーと並び称される伝説的ホラー。
ちなみに今作品は「サスペリア」「インフェルノ」「サスペリア・テルザ」からなる魔女3部作の1作目である。
「サスペリア2」は公開年が今作より前だったのにも関わらず、日本公開が今作より後だったことから「サスペリア2」という邦題がつけられている。
これは今作が大ヒットしたことにより、「サスペリア」という名前をつければ売れるという日本の広報の判断だった。まじで迷惑である笑。
「サスペリア2」は内容の繋がりは全くなく、猟奇的殺人が描かれている。

白いトウシューズが真っ赤に染まった時、スージーは、それが全て現実だと知った。
キャッチフレーズは
「決してひとりで見ないでください。」
そんなこと書いてありましたけど、夜中の2時にひとりで見ちゃいました。すいません笑。

うんでもこのキャッチフレーズ間違ってないんですよ。こんなもんひとりで見るもんじゃないよ。複数人で見るのもどうかと思うけど。。。。

今作品、見たことない人でも、題名は一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
冒頭の殺人シーンから始まり、落下してきたガラスの破片が顔の半分に突き刺さる描写は今見てもショッキングで、恐ろしい。今作品はホラー映画でありながら、どこか芸術的な美しさも兼ね備えている異色作。
色彩を、これほどにまで、不気味かつ恐ろしく描く映画は珍しいです。

気持ち悪いくらいドロドロと脳位にこびりつく「赤」
冷たく不気味に突き刺さる「青」
ショッキングに光り不安を煽る「黄色」
暗闇の世界に引きずりこもうとする「緑」
文字通り暗黒の「黒」

全ての色が恐ろしくもゴシック調で、強烈な印象を植え付けている。

内容と、最後の結末は「で?結局なんなのよ。」って感じですが、それがまた不気味でいいですね。
ラストシーンの老婆より、両目にクギが刺さったまま迫り来る女が死ぬほど不気味でした。

そんな今作を「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督が、ストーリーを再構築した「サスペリア」が遂に日本で1/25から公開されますね。
こんなん絶対見に行くやん。。。
ふっくー

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